2019年11月18日 16:23地球環境問題への取り組みとして脱プラを始めよう。海外企業のプラスチック削減事例
近年廃プラ(ペットボトルなど、廃棄されたプラスチックごみ)が環境に及ぼす悪影響に対する、人々の関心が高くなっています。
実際に、今から30年後には地球上の海では魚の数よりもプラスチックごみの量が多くなるという予測もされており、多くの方が問題意識を持つようになりました。
そこで今回は、脱プラ(脱プラスチック)、つまりプラスチックごみを出さない社会作りに取り組むさまざまな海外企業の活動事例についてご紹介します。
脱プラに向けて進む世界
まず、世界各国が脱プラに向けて行っている国家単位での取り組みについて見ていきましょう。
世界のさまざまなところで脱プラの動きが加速化しており、プラスチックに関しては「リサイクルするもの」という認識から「ごみそのものを出さないこと」に向かっていることが分かります。
1.日本では廃プラをどう処理しているか
日本では、近年まで国内でリサイクル処理しきれないプラスチックごみを中国に輸出していました。
しかし、中国では廃プラのリサイクルによる環境汚染問題が発生するなどの経緯を経て、2019年1月に廃プラスチックの輸入が禁じられています。
そこで現在は、輸入廃プラを受け入れている東南アジア諸国への輸出を行っています。
しかし、中国と比較して明らかに国土の面積が小さい東南アジアへの輸出をいつまでも続けるということは現実的ではありません。
日本においてはまだ、「プラスチックはリサイクルできるからいくらでも作って消費できる」という考え方は色濃く残っているともいえます。
しかし、大手企業などが先導して「脱プラ」の流れを作り始めており、今後はさらに廃プラ削減の取り組みが各所で進んでいくと見られています。
2.イギリスの「ペットボトル削減」への取り組み
廃プラに関する問題をいち早く認識し、国家レベルで大々的な取り組みを早期に始めている国といえば、イギリスが挙げられます。
イギリスでは、ペットボトルの廃棄を減らそうと「無料の給水機」を街頭に設置する取り組みがよく知られています。
現に、ロンドンの街中には多くの無料給水機が置かれており、街を歩く市民の間では「水はマイボトルに汲むもの」という認識が一般化してきました。
また、飲料水のペットボトルをできるだけ廃棄させないために、さまざまな英国大手企業がユニークな取り組みを始めています。
この事例も含め、次の項目からは世界の企業における廃プラ削減に関する活動・取り組みについて見ていきましょう。
各国の企業がプラスチック削減に取り組む理由
世界の各企業が、プラスチック削減に取り組むべき理由は、世界中で廃プラ問題が意識され始めているからという単純な理由にはとどまりません。
その企業の産業活動や製品が「環境に配慮されているかどうか」に対して、世界の人々は思った以上に敏感です。
日本ではそのような認識が広まり始めている途中だといえますが、環境先進国と呼ばれるドイツやスウェーデンでは、企業イメージも環境貢献度によって大きく変化します。
多くの国々を商圏に持つ「グローバル企業」と呼ばれる世界的企業は特に、廃プラを意識して企業活動に取り入れることが大切なのです。
海外企業によるプラスチック削減の事例
ここでは、各国の企業が取り入れている廃プラ削減に関するユニークな事例について、いくつかご紹介します。
1.イギリスの流通企業によるペットボトル削減事例
イギリスの大手流通企業の主力製品である飲料水において、容器にペットボトルを使用しないという取り組みが行われています。
飲料水の容器として使用されていたプラスチック製ペットボトルを全面的に廃止し、アルミ缶へ切り替えるという大胆な施策です。
日本で考えれば突飛な発想に思えるかもしれませんが、先に述べた通りイギリスでは街頭に給水機を設置するなど「マイボトル化」が進んでいるため、この取り組みは好意的に受け入れられました。
このアルミ缶はフタの開閉もでき、マイボトルとして家庭で再利用できるため好評を得ています。
2.ドイツのスポーツ用品メーカーの事例
世界的に知られている大手スポーツ用品メーカーでは、ドイツにある本社オフィス内でペットボトルの使用を全面的に禁止しました。
社員にマイボトルを配布し、社内外でのライフスタイルを変えていくよう推奨しているといいます。
このような脱プラの取り組みと並行して、廃プラを原料としたスポーツシューズの開発・製造・販売も行い、資源の再利用にも取り組んでいます。
おわりに
今回は、地球規模の環境改善活動として人々の意識が高まる「脱プラ」へ取り組む各国企業の事例や、企業が脱プラを推進する理由についてご紹介しました。
脱プラを推進する活動は、今回ご紹介した企業にとどまらず、アパレル業界やエンターテインメント業界などさまざまなグローバル企業で脱プラの取り組みが開始されています。
ペットボトル以外にも、レジ袋やストローなどさまざまな日用品がプラスチックごみとして排出されています。
逆に考えれば、それらの原料を見直せば一気に廃プラを削減できるでしょう。
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