2020年3月3日 17:00パウンドケーキが生焼けになる原因は?焼き直しなどの対処法もご紹介
さまざまな食材と相性がよく、手軽に食べてもらいやすいのがパウンドケーキの大きな魅力。
しかし、しっかりと焼成したつもりなのに、カットしたら生焼けだったというトラブルも多いもの。
原因が分からないと同じ失敗が起こりやすいため、生焼けになってしまう原因のポイントをきちんと把握しておくのが重要です。
今回は、パウンドケーキが生焼けになる原因と焼き直しなどの対処法をご紹介します。
パウンドケーキの焼き上がりを確認する方法
カットして販売する場合は中まで火が通っているか確認ができますが、1本丸ごと販売する場合は生地の断面を確認することができません。
そのため、焼き上がったあとに中の状態をチェックして、きちんと火が通っているか確かめるのが非常に大切です。
パウンドケーキの焼き上がりの状態を確認する方法には、竹串を刺す、中央を軽く手で押すなどが挙げられます。
竹串を刺す方法は生地の状態が一目で分かりやすく、生焼けをしっかりと防げるのが特徴。
中心に竹串を刺して抜き、生っぽい生地が付いてきたら生焼け、付いてこなかったら焼き上がりと判断します。
パウンドケーキに串を刺した跡を残したくないときは、手で押して確認する方法が適しています。
中央を手で軽く押し、中心に柔らかさが残っていたら生焼け、硬くなっていたら焼き上がりです。
生地の状態を目で見て確認するわけではないので、レシピにある程度慣れてから取り入れるとよいでしょう。
生焼けとはどんな状態?
パウンドケーキの「生焼け」とは、生地が生っぽく見える状態のこと。
生地がドロドロしている状態のほか、カットしたときに気泡が見られず、目が詰まっている状態も「生焼け」に分類されます。
中心に刺した竹串を抜いたときにベタっと付いてくるなど、生地がドロドロしている場合は生焼けが分かりやすいのが特徴。
しかし、目が詰まっている状態の生地は火が通っており、きちんと固まっているため、竹串を刺したり手で押したりしても判断しにくいので注意が必要です。
パウンドケーキが生焼けになる原因と対策
パウンドケーキが生焼けになってしまう原因には、予熱時間や温度、具材などさまざまな要素が挙げられるため、レシピの内容や作り方に合わせて判断していくのがポイント。
まず予熱時間を充分に取っていないと庫内の温度が均一にならず、しっかりと火が通らないため生焼けが起こる原因となるので注意しましょう。
また、適した温度に設定されていないと中心部まで加熱されないので、生焼けになりやすくなります。
オーブンの個性に合わせて上火と下火の温度のバランスを取り、中心部まで火が通るように調整すると良いでしょう。
さらに、熱伝導率が低いパウンド型に使用を切り替えたときも、生焼けが起こりやすくなります。
設定温度を高めに変更したり、焼成時間を延ばしたりして生地全体が加熱されるように対策しましょう。
フルーツなどの具材を加えた際も水分量が多くなってしまい、生焼けになってしまう場合があります。
生地に入れる前に具材の水分はきちんと取り、生地の状態に影響を与えないように気を付けましょう。
生地の状態からも生焼けの原因が分かる
生地がドロドロしている状態の生焼けの場合、焼き時間が不足していることが原因です。
レシピの内容に合わせて焼成時間を数十分追加して焼き直し、パウンドケーキ全体にきちんと火を通しましょう。
焼き時間を追加するときは表面が先に焼き固まってしまうトラブルを防ぐため、全体の温度を低めに設定するのがポイント。
パウンドケーキの生地の目が詰まっている場合は、材料の分量バランスが悪い、乳化できていない、水分量が多いなどが原因に挙げられます。
使用する材料の種類や分量を見直したり、細かく生地の状態をチェックしたりして、生焼けの原因になる要素が加わらないように対策しましょう。
生焼けになったパウンドケーキの対処法
焼き上がったパウンドケーキをチェックしたら生焼けだったときは、焼き直しや温め直しで再び熱を加える対処法が適しています。
生の小麦粉や卵には雑菌が付着している場合もあり、生焼けの状態のまま食べるのは避けてください。
焼き上がりから時間が経っていないときはそのままオーブンに入れ直し、加熱時間を追加して焼き直します。
しかし、焼き直しの焼成時間が延びると生地が硬くなってしまったり、焼きムラが出たりしやすく注意が必要です。
味見用にするなどで手軽に加熱したいときは、電子レンジで温め直す対処法がおすすめ。
内部からしっかりと温めるため生焼けを改善できますが、水分が飛びやすく食感が変わってしまうケースもあるので気を付けましょう。
リメイクするのもおすすめ
パウンドケーキをオーブンから取り出してから時間が経っている、パウンド型から取り出してしまったときなどの場合は、リメイクして新たに活用するのがおすすめです。
薄くカットして焼き直しをすればきちんと火も通り、幅広いシーンで活躍する素材に大変身。
一口サイズに小さくカットしてトッピングに使ったり、皿盛りスイーツの材料にしたりとさまざまなレシピに組み込めます。
焼き直したあとに細かく砕けば、デコレーションのアクセントやケーキクラムの代わりとしても使用可能です。
おわりに
パウンドケーキの生焼けを防ぐには、生地を作っている段階から焼成段階まで、状態を細かく把握しながら作業するのが大切です。
生焼けなどのトラブルがしっかりと防げれば、1本丸ごとでの販売もしやすくなります。
焼き上がったあとの見た目にもこだわりたいときは、便利な紙製のパウンドケーキ型がおすすめ。
側面上部を折り曲げて成形されたタイプであれば焼成中に口径が広がってしまうこともなく、美しいフォルムに仕上がります。
耐熱性や耐油性に優れたものは油染みも起こらず、おしゃれなデザインで華やかに見えるのも魅力です。
レシピを工夫したり扱いやすいパウンドケーキ型を使ったりして、お客さまに喜んでもらえるようなパウンドケーキ作りに役立てましょう。